まなびのまとめ

読んだ本、考えたことのアウトプットの場として

「怒り」を上手にコントロールする技術アンガーマネジメント実践講座 著者:安藤俊介さん

 

 https://pdcadiary.hateblo.jp/entry/2020/07/03/001511

いつも読んでるMr.PDCAさんが紹介していたので手に取ってみた。

怒りは二次感情。怒る理由は自分が信じる「べき」が裏切られたとき。この「べき」がコアビリーフというものなど、普段の怒りの感情を分かりやすく説明してくれている。怒りという感情を客観的に見ることは少なく、新しい視点を教えてくれた興味深い本でした。

 

自分が最近覚えている大きな怒りは、おいしいと勧められたイタリア料理に行って出された魚料理がとても塩っぱたかったとき(すごくくだらないですが笑)。味付け自体は塩ベースでだったのだが、皮の表目に近いところは食べられないほど塩味がついていて、スタッフを呼んで味付けが間違っていないか確認したぐらい。

ここでのコアビーフは塩の味付けの魚料理であっても塩味が食べれないほど強すぎる「べき」ではないというコアビリーフがあったのだと今思うと考えることができた。

以前知り合いと電車に乗っていた時にも、男の日本人が中国人の女性に対して車内で電話を使うなと注意しているところを見た。その女性は男の人を無視し続けたため、電車を降りるときに腕を掴み言い争いになっていたところを止めに入ったことがある。この男性のコアビリーフは電車では通話をする「べき」ではないとのコアビリーフと、指摘しているのにも関わらず、言うことを聞かない不満があったのだと思う。(不満は1次感情かはわかりません。。。)このように、怒りは2次感情ということを意識することは、その背景にある1次感情を探り人間関係の解決につながるのだなと思う。

 

//以下本文 (pはkindle版)

アンガーマネジメントとは、「怒りの感情と上手に付き合い、振り回されないようコントロールする技術」p.8

 

そもそもアンガーマネジメントとは、1970年代にアメリカで始まったとされています。当初は、カウンセラーやセラピスト達の間で、怒りの感情と上手に付き合う方法があるという共通認識があった程度のことでした。p.365

 

アンガーマネジメントは怒らないことではなく、怒る必要のあることは上手に怒り、怒る必要のないことは怒らなくて済む、その線引きが上手く引けるようになること p.458

 

私達が怒る時、それは何かが侵害されている、何かの脅威に直面しているということです。だから、怒りという感情を使って、その何かを守ろうとしているというのが、科学的に正しい説明になります。p.498

4つの怒り

  1. 強度が強い:ちょっとしたことでも激高
  2. 持続性がある:ネチネチと昔のことをひきずる
  3. 頻度が高い:一日中イライラ
  4. 攻撃性がある:他人、自分、モノに当たる

怒りは二次感情と呼ばれています。p.543

これは素晴らしい発見。こんな風に怒りを捉えたことはなかった。

怒りの感情というのは、目に見えて表現されている部分はほんの一部分で、実はその怒りの感情の裏には、不安だ、苦しい、寂しい、悲しい、辛い、といった一般的にいうところのマイナスな感情が隠れています。この隠れた感情を一次感情と言います。p.555

 

怒っている人は怒っているということが一番伝えたいことではなく、その裏に隠れている一次感情を理解してほしいと思っている p.555

男女間の喧嘩とかでもありそうな例。彼女が怒っているけれどもその1次感情がわからない男性みたいな構図。自分も疎いので何ともですが。。。

クレームに対応するときなどは、この第一次感情を上手に聞けるかどうかで、対応の可否が決まるといっても過言ではありません。 p.570

 

ちなみに、筆者の魔法の言葉は「そういうこともあるか」です。p.685

怒りを感じたときに自分に言い聞かせて落ち着かせる言葉。

自分の場合は、「まぁいっか」かなと。父親に小さいころからの口癖だといわれたことがあります。きっとストレス回避のために使っていたのかと。

私達が怒る理由、それは自分が信じる「べき」が目の前で裏切られた時です。「べき」とは「~するべき」「~するべきでない」の「べき」です。 p.711

 

アンガーマネジメントでは、この「べき」のことをコアビリーフと呼んでいます。(中略)

自分の中で価値観の核になっているようなものです。p.717

 

自分を本当に怒らせる理由はすべて自分の中にあるコアビリーフだったのです。つまり、自分が怒る原因を作っていたのは他ならぬ自分だったといいことです。p.773

これは強い言葉だと。これを知ってる方が怒りをうまくコントロールできそう。

出来事そのものには意味はなく、それをどう意味づけするかに私達の感情は大きく左右され、その意味づけをする時の元になっているものがコアビリーフになります。 p.785

ほんとそう。過去の結果は変えれないが意味は変えられる。過去の失敗も今生きるための活力になれば、失敗も成功するために力になる。

 

結論から言ってしまえば、怒るということは、相手にリクエストを伝えることです。 p.999

昔どっかで、怒ると叱るは違うと知った。怒るは感情、叱るは相手のことを考えて指摘すること。相手を変えるのが目的であるなら、どのような方法が効果的なのかを考える必要がある。中学生の時から寮生活をしていたが、生活をするなかでも学んだことでもある。

また、中2の時に高校3年生の先輩に聞いた話が今でも残っている。それは、相手を指さして「お前が変われ」といったときに、人差し指は相手に向かっているが中指、薬指、小指は自分の方に向いている。相手に変われというなら、自分がその3倍変わらないといけないと。変わってほしい相手に対して、どのように自分を変え、接すればいいのかを真剣に考えさせてくれた言葉でした。

 

怒り方の3つのポイント

  1. リクエストが明確
  2. 怒る基準の納得性が高い
  3. 穏やかな表現を使う

解決志向での問題解決とは、平たく言ってしまえば、問題や原因はとりあえず置いておいて、これからどうすればいいかを中心に考えるという考え方です。 p. 1765

ソルーションフォーカスアプローチのこと

 

職場での怒りのタイプ

  1. 正義感がつよい
  2. 何事にも白黒つける
  3. プライドが高い
  4. 頑固で人の意見を聞かない
  5. 慎重に考える
  6. とにかく行動したい

あなたにはどのような不毛なコアビリーフがあるでしょうか。実は、不要なコアビリーフを見つけること自体は比較的簡単なのですが、そのコアビリーフを健康的なものに書き換えるのには相当な労力がかかります。

なぜなら不毛なコアビリーフは、コアビリーフの中でも頑固で、すぐに変わることを拒むものであることが多いからです。

逆に言えば、自分が持っている不毛なコアビリーフを手放すことができたり、書き換えることができれば、人生はより楽しく、幸せに満ちたものに変えることができます。

筆者からのメッセージ。

良い価値観を自分の中に持つことがとても大事。